夏になると、お子さんがカブトムシを飼いたがるというご家庭も多いかと思います。
でも、親御さん、特にママは、カブトムシの飼い方やカブトムシを飼うのに必要なものがわからないという方も多いですよね。
また、オスとメスを一緒に飼っていたら卵が産まれて、この後どうしたらいいのか困っているというママもいらっしゃるでしょう。
筆者には小学1年生の虫好き息子がいるんですが、彼の趣味により、我が家ではここ数年毎年カブトムシを飼育しています。
去年は飼っていたカブトムシのオス1匹とメス1匹が繁殖をして、28匹もの幼虫を一年かけて育てあげたんですよ!
そこで今回は、そんな筆者の知識と経験をもとに、カブトムシ飼育の年間スケジュールをまとめてみました。
参考にして下さいね。
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カブトムシの飼育スケジュールと必要アイテム
カブトムシは一年かけて卵から成虫へと成長します。
ここでは、メスの産卵から成虫の誕生までを年間スケジュールとしてまとめました。
ママやパパの負担にならないように、なるべく簡単にできる飼育方法も紹介しますので、参考にして下さいね。
※ここで紹介する飼育スケジュールは国産カブトムシのものです。外国産のものは違うことがあります。
※時期は大まかな目安で、多少ずれることがあります。
【7〜8月頃】オスとメスを同居、メスを産卵させる
方法
オスとメスを「ハスクチップ」を敷いた飼育ケースに同居させて交尾させます。
一週間くらい同居させれば交尾は完了すると言われています。
よく観察していると、メスの上にオスが乗って交尾する様子が見られるかもしれません。その時に「キシキシ」や「ギュー」という音がするかもしれせんが、これはカブトムシの外殻が軋む音と言われていて、特に心配することはありません。
一週間くらいたったら、メスを「飼育マット」を敷いた別ケースに移し、産卵を待ちます。
産卵すると飼育マットの中に直径5mmくらいの小さな白い卵が見えるようになります。
一般的には交尾後1週間前後で産卵することが多いですが、中には別ケースに移してすぐに産卵するメスもいるので、飼育マットの中をこまめにチェックしましょう。
☆手間をかけたくないなら…
交尾用と産卵用の飼育ケースを別々に用意するのが面倒な場合は、飼育マットを敷いた大きめのケースで交尾させ、そのまま卵を産ませることもできます。
ただし、産卵後も親カブトと卵を一緒にしておくと、親カブトにより卵が傷つけられて育ちにくくなるので、そこは要注意です。
我が家もこの方法で産卵しましたが、そもそもの産卵数がものすごかったので、むしろ勝手に減ってくれて有り難かったです。
必要アイテム
交尾時:
◻︎飼育ケース
Sサイズくらいの小さなもので大丈夫です。
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◻︎ハスクチップ
ハスクチップには基本的には産卵しません。
◻︎昆虫ゼリーや止まり木など
なければ用意しましょう。
産卵時:
◻︎飼育ケース
大きいほどたくさん卵を産みます。
◻︎飼育マット
なんでも良いですが、完熟マットや黒土マットがよく産むそうです。
◻︎昆虫ゼリーやとまり木、コバエよけシートなど
なければ用意しましょう。
◻︎産卵飼育セット
産卵に必要なものがセットになっています。手軽に揃えたいならおすすめです。
【9月頃】卵を採取する
方法
土の中に卵を確認したら、スプーンで慎重に取り出して、「幼虫飼育マット」を敷いた別の飼育ケースに移します。
この時、卵の数が多すぎるようであれば、育てられる数だけ採取をし、間引くことも必要です。
カブトムシのメスは、寿命が尽きるまで交尾と産卵を繰り返し、100個前後もの卵を産みます。
卵がうまく育たなくても、親が元気ならまた繁殖できますので、必要なだけ採卵すれば大丈夫です。
☆手間をかけたくないなら…
メス親(もしくはメス親とオス親)と卵をそのまま一緒にしていても、幼虫に育ちます。
ただし、親が土の中で動く時に卵が傷つけられて死んでしまうことがあるので、そこは子供にも納得してもらう必要があります。
卵の数は、減ることがほとんどですが、予想以上に多く幼虫になってしまう可能性もないわけではありません。
その場合は、幼虫を間引くかそのまま頑張って飼うことになるので、そこも納得しておきましょう。
いずれにせよ、幼虫を確認したら、親とは分けて育てることになります。
必要アイテム
◻︎採卵用スプーン
使い捨てのものでもなんでも大丈夫です。
◻︎幼虫飼育用(採卵後の卵を育てる)ケース
大きめサイズがおすすめです。
◻︎幼虫飼育マット
幼虫の餌が含まれたマットです。きのこマットもおすすめ。
【10〜5月頃】幼虫を育てる
方法
カブトムシの幼虫には3つのステージがあり、
一令幼虫→(脱皮)→二令幼虫(脱皮)→三令幼虫とだんだん大きくなっていきます。
一令幼虫
一令幼虫の頃は、体が数ミリくらいと小さいので、幼虫飼育マットを入れた飼育ケースで多頭飼いしても大丈夫です。
温度が30度以上にならないように注意しましょう。
二令・三令幼虫
脱皮をして二令幼虫になる頃には、体が大きくなって、餌(飼育マット)を食べる量も増えます。
なので、一匹ずつ、専用容器やペットボトルなどに分けてあげて、単独飼育するのがおすすめです。
単独飼育の方が体も大きくなるので、大きい成虫が欲しい子にもおすすめの方法です。
しばらく飼育していると、飼育マットの上に黒いフンの塊が見えるようになるので、このフンが増えてきたら、飼育マットを新しいものに交換してあげます。
あとは、飼育マットが乾燥しないように、定期的に霧吹きなどで水をかけて湿らせてあげましょう。
☆手間をかけたくないなら…
単独飼育の方が体の大きなカブトムシになりますが、何個も容器が必要になりますし、数が多い分飼育マットの交換にも手間がかかります。
そこがネックになる場合は、大きな飼育ケースや衣装ケースで多頭飼育しても大丈夫です。
ただし、カブトムシは土の中に縦向きに部屋を作って蛹になるため、土の深さは10cm以上必要で、飼育マットを10cm以上の高さになるように、たっぷりと入れてあげることが大事です。
我が家では2リットルのペットボトルで6匹を単独飼育、その他は大きめの飼育ケースに20cm以上になるよう飼育マットをたくさん入れて多頭飼育しました。
やはり、単独飼育の方が大きめの幼虫が育ちました。
我が家のように多頭飼育と単独飼育の両方をして、大きさ比べをしてみてもおもしろいですよ。
必要アイテム
多頭飼育の場合:
◻︎大きな飼育ケース
なるべく高さのあるものにしましょう。
単独飼育の場合:
◻︎専用容器やペットボトル
多頭飼育・単独飼育共通:
◻︎幼虫飼育マット
◻︎霧吹き
しかk飼育マットを湿らせるのに便利です。
【5〜6月頃】サナギになる、サナギを管理する
方法
5〜6月頃になると、三令幼虫がサナギになります。
この時期に大切なことは2つ。
一つ目はマット交換をしないということです。
三令幼虫はサナギになるために、飼育マットの中に蛹室(ようしつ)と呼ばれる穴をつくります。
マット交換をしてしまうと、せっかく作った蛹室が崩れてうまくサナギになれなくなってしまうので、そっとしておくことが大切なわけです。
二つ目に大切なことは、飼育マットを適度に湿らせておくということです。
マットが乾燥していたり、逆にべちゃべちゃだと、うまく蛹室が作れずサナギになれなくなってしまいます。
手で握ると形ができるくらいを目安に、補水してあげましょう。
この時期は、カブトムシ飼育で一番デリケートな時期ですが、この二点を注意すれば、特に手がかかることはありません。
温度は幼虫時代と同じく、20〜25度くらいにしてあげて下さいね。
ちなみに筆者は、補水を忘れてマットを乾燥させてしまい、何匹かがマット表面でスライムのように溶けて死んでしまいました…
スライムくんはとっても怖いので、補水はしっかりと!
☆万一蛹室を崩してしまったら…
サナギに気付かずに蛹室を崩してしまうことがあるかもしれません。
その場合は、トイレットペーパーの芯や生け花用のスポンジを使って「人工蛹室」を作ってそっと縦向きに入れてあげましょう。
人工蛹室を作るときに気をつけたいのは、水分を与えるということです。
トイレットペーパーの芯を使う場合には、底にキッチンペーパーなどを敷いて霧吹きなどで湿らせてあげるのがおすすめです。
筆者も蛹室を一つ壊してしまったことがありますが、トイレットペーパーの芯でリカバリーできましたので、いざという時には試してみて下さいね。
必要アイテム
◻︎幼虫時代と同じ
◻︎トイレットペーパーの芯や生け花用スポンジ
万一蛹室を壊してしまった時に。
トイレットペーパーは何個かストックしておくと安心です。
【6〜7月頃】羽化して成虫になる
方法
ついに羽化して成虫になります!
成虫になってもすぐには飼育マットの中から出てこず、しばらくは餌も食べません。
心配になって触りたくなるかもしれませんが、そのままそっとしておいてあげましょう。
餌を食べるようになったら、成虫用の飼育マットを敷いたケースに入れましょう。
飼育マットは定期的に交換して、一夏大切に育ててあげて下さいね。
必要アイテム
去年のものがあると思いますが、足りない場合は買い足して下さい。
◻︎飼育ケース
◻︎成虫用飼育マット
◻︎昆虫ゼリー
◻︎コバエよけシート
◻︎とまり木
◻︎カブトムシ飼育セット
手っ取り早く揃えたいならこちら。
カブトムシ飼育は親子のコミュニケーションツールになる!
ママの中には虫が苦手な方も多いですよね。
一説には、女性は我が子を危険な虫から守らなければいけないので、本能的に虫が苦手になるとも言われるんだそうです。
かくいう筆者も、実は虫が苦手なんですよ 笑。
カブトムシも、一年間育てているうちに多少愛着は湧きましたが、それでも今だに幼虫を見ると背筋がぞーっとなります 笑
でも、それでも飼育を続けたのは、息子が喜ぶからです。
そして、カブトムシのことを調べたり用品を選んだりする時間が、親子の良いコミュニケーションになっているなぁと感じたからでもあります。
苦手でもちょっと頑張ってみると、きっと親子の良い思い出がたくさん作れると思います。
今年の夏から、お子さんとカブトムシ飼育に挑戦してみて下さいね!
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